港区は皆得?世帯年収から分析
今日は港区のお金の話をします。
港区といえばお金持ちが多いイメージがあります。本当にそうなのかをデータから簡単に分析したいと思います。
以下2リンクから、港区と全国の世帯年収を比較したグラフを示します。
https://www.nenshuu.net/prefecture/shotoku/shotoku_city.php?code=131032
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa09/2-2.html
このグラフを見ると、港区のほうが全体的に世帯年収が高いことがわかりますが、おそらく日本一裕福な区がこの程度(?)しか勝ってないのか、という印象が拭えません。
300万以下の世帯が20%近くあります。土地、家賃があれだけ高い港区で、この額でどうやって暮らすんだという感じですが・・
まず個人的な感想を書くと、港区でも金持ちでない人はたくさん住んでます。
三田とか麻布十番あたりを散歩すれば、ボロ家にみずぼらしい格好で住みついてる人は意外と結構たくさん見かけます。
あと、ちいばすという100円で乗れるコミュニティバスに乗る人たちもたくさん見てきました。私も一時期毎日乗ってましたので。これは電車に比べると本数少ないし、余計なルートを色々回るので時間もかかる代物です。私は港区の風景見ながらゆったり座れるので好きだったんですけど。
こういう方達で、元から港区に土地があり、年金生活をしている場合には、300万以下でも暮らしていけるんじゃないかと思います。
一方、1000万以上の世帯も30%近くあります。よく見たらこれはすごいことですね。世帯ではなく個人で見た場合、年収1000万以上は全国で4%くらいしかいないらしいですから。
しかし港区の地理的な特性上、大企業社員・役員、官公庁関係者、士業人など、高額サラリーを稼ぐ人たちがたくさん住んでるのは当然のことです。全てが集中する東京のド中心に位置しますから。
しかしこういった層では、せいぜい年収は数千万、いいところで5000万といったところではないでしょうか。5000万だと半分は税金で持って行かれますから、手取りで考えると庶民と比べてそこまで裕福には振る舞えないと思います。
それでは、あの突き抜けた金持ちのイメージはどこからくるのでしょうか。テレビで見る、豪邸や高級車を見せびらかすあの層は一体何者なんでしょうか。
まず当然、さっきの5000万層よりさらに突き抜けた層がいます。年収億超えの芸能人とかスポーツ選手とか起業家とかです。この層も業界人ひしめく港区にはうじゃうじゃいます。
あとポイントになるのは、さっきのグラフは世帯年収であり、課税対象所得になるところです。株などの利益は、申告分離課税扱いで含まれていません。
港区の住民が、投資によってリッチになっているのは、加谷珪一氏も以下の記事で指摘している通りです。
https://www.enrich.jp/mind/richethology/20170601-26987
あと個人事業主で投資を組み合わせてる層もたくさんおり、彼らは支出を本業から経費で落としたり、様々な調整を行うことで表面上の利益を小さくし、税額を下げることが可能です。
なので、先ほど20%いた300万以下の層でも、実際は桁外れの金持ちがたくさんいる可能性があるのです。ほぼ働かずに不労所得で億を稼ぐ人たちも実際に存在します。
先ほどのせいぜい5000万層も、億超え層も、税金で半分持って行かれるのはさすがにバカバカしすぎるので、なんらかの税金対策を練ってきます。それは不動産の売買だったり、様々な投資を絡めた手法を取ってくるものです。
こうして、課税対象所得はほどほどに、どの層でも低い税率で(株の場合20%で一定)税を納める、皆得な区が港区なのです。